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雇用調整助成金と新型コロナウィルスとアフターコロナのその前に。。。

雇用調整助成金」(こようちょうせいじょせいきん)

 

最近の新型コロナウィルスにおける一つのキーワードになっていると思います。

 

労働者を解雇などではなく、休業させその際に休業補償を行う。その場合の費用の一部を補助しよう・・・という性質の助成金です。

 

なんでこんなことをするのか?

それは企業の経営が怪しくなったとき、「解雇」などをするとハローワークに失業者が溢れてします。その失業者をなるべく出さないように調整する・・・という意味合いなんだと思います。

 

アメリカなどの企業はレイオフなどと言って、企業経営が怪しくなるとすぐ従業員の首切りを行います。で、景気が回復したらまた雇う。それが慣習化されています。

まあ、よくもわるくもハッキリしているのがアメリカ。

ロックダウンなどの政策も同じような感じです。

なので先日こんなニュースも。。。

 

www3.nhk.or.jp

 

日本は新型コロナウィルスの対策として「緊急事態宣言」という名のなんだかよくはわからない政策を取っています。日本は曖昧にするのが大好きな国。時としてそれは文化にもなりえますが、時として手遅れになる場合も少なくない。特にこんな緊急時には。

緊急事態宣言の延長などは専門家会議の意見を聴くと「専門家たちのせい」にして、休業要請などは「知事のせい」にする・・・という責任を取らない体質であることを政府自ら表明するような機会もありましたが。。。

 

まあ、そんな中での「雇用調整助成金」。

言葉を悪く言えば「ただの時間稼ぎ」です。

今回の新型コロナウィルスなどの問題のとき、体力に余裕が無ければ「解雇」などの手段を取らざるを得ません。

解雇にしようか悩むけれど、とりあえずこういった制度があるから・・・と今回のケースではアメリカほどの大量の失業者は生まれていません。今のところ。

ただ、恐らく多くの派遣労働者などは雇い止めになっていたりもするのでしょうけど。

 

その背景にあるのが直前までの「人員不足」です。

外食産業などは特に・・・ですが、慢性的な人不足に悩んでいました。

せっかく集めた人材だから・・・と解雇に踏み切れない事業者も多いのだと思います。

そして、すぐ回復したらすぐ仕事に戻りたい。

ただ、今回のケースにおいてはそれは起こるのか。それは大いに疑問です。

 

リーマンショックのときも同じようにアメリカも日本も苦しみました。

ただ、アメリカなどは極端なので落ち込みも早いが回復も早い。

日本の場合はよくも悪くもダラダラ・・・なので。。。

まあ、この政策金利を見るとわかりやすいかも。

アメリカは2019年6月まで2,5%まで金利の引き上げをしていましたが、日本は東日本大震災などがあったとは言え、ずっと-0,1%が続いています。

 

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もうほとんどの人がそんな言葉を忘れているとは思いますが、アベノミクスなんて言われた株高があっても政策金利を引き上げることは出来ませんでした。

(出来たのは消費税の増税だけだった。。。)

 

アフターコロナ・・・なんて言葉が最近言われますが、これは恐らくワクチンが開発されてからの話。ワクチンの開発は最短でも1年以上の歳月がかかると言われていますから、イメージとしては「持病を抱えながら共生していく」期間がしばらくは続くかと思います。ウィルスとの共生の期間が。。。

それまでは沈静化、気が緩んで慢性化、あせって沈静化の繰り返しになる可能性が高い。

 

日本経済の株高が続いた背景にあるのはアメリカなど諸外国の景気が良かったことがあげられます。別に日本の実力の株高ではなかった。

そして、それらを利用する形で積極的にインバウンドなどに力を入れてきたことが今回のウィルスなどの件で今後は高いリスクを含んでいることもわかった。

 

ではさてこれからはどうなるのか。

今回のこの雇用調整助成金で引き延ばしされていた失業率の上昇が生み出すモノは。。。恐らくしばらくは人員不足だった2019年とは正反対の人余りが生じてくると思います。

 

今回の新型コロナウィルスの登場でリモート会議であったり、テレワークなどが急速に普及するカタチとなりました。これまでの通勤や移動などの無駄があることを国民はもちろん企業も気づきはじめました。

AIの登場が将来の職を奪う・・・などと盛んにマスコミなどで取り沙汰されて来ましたが、それ以前の無駄(コストと時間)が浮き彫りになったワケ・・・です。

 

「山高ければ谷深し」

 

相場の格言にこんなモノがあります。

極端な政策というのはそれを理解した上で「いかに谷間(底)の期間を短くするか」

ということに注力しています。

ただ、恐らく日本のやっている政策は「谷に落ちるスピードを少しでも緩める」

ことに注力しているのだと思います。

 

「いかに谷間(底)の期間を短くするか」

 

とロックダウンなどの極端な政策を取った国々が回復していくのをのんびり待ちながら徐々に自国の回復を狙う日本としては、「谷間の期間が長くなる」のは間違いないのかもしれません。

 

問題は私たち個人個人がその時間に何をするのか。

その各自の時間の使い方で今後の人生が変わる。。。そんな話を書いてみたいと思います。