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原発事故からの復興とは自分の周りだけを綺麗にしてゴミを隠すこと?

この写真を見てみなさんはどう思い、何を感じるでしょうか。

拡大したり色々してみてくださいね。

色んなヒントが隠されています。

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「イノシシがいっぱいいる!」と思った方。正解です(笑)

 

「仕切弁」の看板にもあるようにここは福島県双葉郡大熊町。この道路をまっすぐ北に1キロも進めば福島第一原子力発電所に着きます。

 

よく原発事故のニュースで「中間貯蔵施設」(ちゅうかんちょぞうしせつ)なんて言葉を聞いたことのある方もいるかもしれませんが、これがそうです。

 

施設っていうくらいだから建物でも建ててその中に長期的に保管するのかな?なんてイメージする方もいるかもしれませんが、これが現実です。

除染などで出たゴミをフレコンバックを入れ放置すると、見た目が悪いからシートをかぶせるのですが、そのシートを押さえる重しとしてフレコンバックを使っています。

さてさて何メートルの高さがあるのでしょうか。

 

とはいえ、この写真を眺めただけであればただのゴミ捨て場なんだな・・・で終わる話です。実際には県内各地で出た汚染された土砂などをここに運び込んでいるだけなのですから。他の町は綺麗になってここだけが汚れる。

そのためにトラックが毎日、毎日他の町の人々のためにフレコンバッグを運び続けています。まあ、仕方ないですよね。復興のためには。

 

仮に・・・ですが、これが自分の家の隣だったりしたらどうでしょうか。

迷惑ですよね。気分も良くはないと思います。

では仲の良い友達の家の隣だったらどうでしょうか。

 誰も知らない土地であれば人は何も感じない。

だって関係ないですからね。自分には。

 

でも私はこう思うんです。

例えば家に急な来客があるとします。でも部屋が汚れているから押し入れに余計なモノを全部詰め込んで、急場の対応をする。その部屋は見た目は綺麗になるかもしれませんけれど・・・と同じような話。

 

その話を大きくすると、外国人が日本に来ることになった。(インバウンドやオリンピック)部屋が汚れている(放射能のゴミで)とイメージ悪いから押し入れ(中間貯蔵施設)に全部ゴミを投げ捨てる。良し!インバウンド・オリンピック成功だ!

とやっているのが日本なのです。

 

世論もそうでしたからね。

「そこで出したゴミなんだから、そこに納めるのは当然」・・・的な流れ。

 

まあ、仮にそれが正しいであるとするのであれば、都心に電力の供給するために作られた施設ですから、本当の意味合いだと東京にゴミを捨てるのが正しい論理になると思うんですけれどね。。。東北の管轄なら東北電力です。

東北に住んでいる私たちは電気代を東北電力に支払っています。

東北にある原子力発電所。だけれど管轄は東京電力

そんなことは今更な話ではりますが。。。

 

 話は変わって「桃栗三年柿八年」って言葉に続きがあるのをご存じでしょうか。

まあ、諸説あると言われているのですが。。。

「桃栗三年柿八年、梅は酸い酸い十三年、梨はゆるゆる十五年、柚子の大馬鹿十八年、蜜柑のまぬけは二十年」

 

ちなみに私の育った大熊町「梨」の生産に力を入れていました。

自分が住んでいる当時、その味が普通だったので特別には思っていませんでしたが、避難することになり、他の土地の梨を食べてはじめてそのおいしさに気づきました。

まあ、仮に将来的に解除になったとして産業として梨を再び作ることは難しいのだろうな・・・と思います。「梨はゆるゆる15年」・・・。

そして、最初に見て貰った写真は、うち実家の元「ゆず畑」の写真です。

私が中学生の頃、ゆずの苗木を2000本ほど植え、その実を収穫して搾って「ゆずジュース」を作っていました。ゆずは寒くなるとなる果実でいつも収穫は12月。。。

なので2010年まで兼業農家みたいなことをしていました。

そして、実家でやっていた飲み屋さんでお酒に加えたり、ジュースとして出したりして人気を博していました。

 

色んな思い出の詰まった畑がすべて木は切られ今はゴミ置き場に。。。

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 昨年4月からいわき市で「大黒さん」という居酒屋を始めました。

そこで同じようにゆずしぼりを使った「大黒サワー」や「ゆずソーダ」「ほっとゆず」をいった飲み物メニューを出しています。(高知県馬路村産のゆず絞り)

で、やっぱり同じように人気を博しています。身体にも良いみたいですし。

 

けれどこうやって行動して残さないと何も残らない。

将来歴史の教科書に載るだろう今を私たちは生きています。

でも歴史には載らないであろう裏側と現実を少しでもお伝えして行こうと思います。